私は、もともと病院で看護師として働きながら、掛け持ちで派遣看護師の仕事をしていました。
そして、妊娠を機に単発の派遣勤務に切り替えました。
担当:えりんこ
目次
派遣のお給料の相場
派遣の給料は、登録する派遣会社によって異なってきます。
他の派遣看護師から聞いた話ですが、同じ派遣先でもA派遣会社方よりもB派遣会社の方が、お給料が高かったということもあるようです。
派遣先により、時給での支払いか日給での支払いか異なってきますが、多くの派遣先が時給での支払いとなります。
私は、主に訪問入浴、デイサービス、老人ホームへの派遣の仕事を行っていましたが、一番お給料が高いのは訪問入浴で、大体1800~2000円前後でした。
おそらく、体力的に大変であると言うところからでた金額なのではないでしょうか。
デイサービスや老人ホームでは、大体1400~1800円程度の時給でした。他の案件でも、だいたい1500円前後の時給になるのではないかと思います。
派遣先への交通費はどうなるの?
派遣先の交通費、遠いところに行く場合は結構な費用がかかりますよね。私も、片道1000円以上の交通費をかけて通勤したこともありました。
この費用も自分で負担することなく派遣会社に申請して交通費が支給されます。
大体どの派遣会社でも同じかと思いますが、自宅から派遣先までどの交通機関でどの経路を使って行ったのか、どのくらいの交通費がかかったのか申請できるようになっています。
そのため、Aの派遣先へ行ってもBの派遣先へ行っても、各々の交通ルートと費用を提示すれば、お給料と一緒に翌月に振り込まれる仕組みになっています。
残業手当ってあるの?
勤務開始前に、自宅に派遣先に関する書類が郵送されてきます。その書面に、どの程度の勤務時間を超過した場合は残業代が発生するか記載があります。
施設系の派遣先の多くでは残業がないように調整してくれています。ですが、訪問入浴の様に3人程度で1チームとなって働く場合、看護師が抜けてしまっては仕事が出来ません。
訪問先のお宅で何か時間がかかるようなことが起きることもしばしばあるため、次のお宅への訪問も遅くなり、結果として残業が必要になってしまうこともあります。
特に仕事に慣れていない場合は、どんなにスタッフさんの協力があっても時間がかかってしまうことは少なくないので、結果として超過勤務が必要になるケースが多いと思います。
私も、訪問入浴の仕事を始めた頃は、慣れない仕事である上に利用者さんのお宅でトラブルがおこり2時間程度超過してしまったことがありました。
その場合にも、ちゃんと申請して超過勤務手当がつきました。
派遣看護師で生活できるのか?
病院勤務と単発派遣バイトを掛け持ちしている方は多くいるかと思います。
大体、1回の日勤派遣勤務で10000~15000円程度の収入になるため、月に数回はいるだけでも良いお小遣い稼ぎになるかと思います。私は経験したことはありませんが、夜勤となれば一回30000円近くの収入になるようです。
一方で、どこの施設や病院にも所属せずに派遣看護師として生活をしている方も多くいます。
ボーナスはないですが、一回の派遣業務である程度のお給料がもらえるため、月に20日近く勤務を行えば生計を立てるには問題ないかと思います。
ただし、自分の予定が空いていても希望の案件がない場合もありますので、注意が必要です。
働き方と職場をある程度は選べる良さ
派遣の看護師として働いている方は沢山いますし、自分の希望の働き方を調整して勤務することが可能です。
私の経験した派遣先以外にも、病院やクリニック、検診、学生指導などの勤務先もありますし産休代替派遣の様にどこかに数ヶ月所属しての勤務もあります。
お給料や、働き方、自分に合っている仕事かどうかも含めて自分に合った派遣先を選んでみてください。
派遣の看護師で生計は立てられる?
私は単発派遣がほとんどだったのですが、もちろん、派遣で生計は立てられちゃうと思います。
派遣は好きな時間にお仕事を希望できるので、会社側がお仕事を持ってさえいれば、シフト希望を出せば出すほどお仕事は紹介してもらえますから。
しかも、看護師は資格ものですから、時給もそれなりにいただけます。交通費も実費で支給が基本ですから大丈夫です。
ただ、長期間、単発の派遣で生計を立てられるほど働けるなら、私としては紹介派遣をしてもらって、後々就職をしてしまった方がボーナスが出たり、有給が取れたり、福利厚生が充実する分、いいのではないかなと思ってしまいます。
でも、その分縛られることも増えるので、それが嫌な人にはやはり単発派遣は便利です。単発では人間関係は本当に楽になりますから。
派遣会社で異なる時給 うまく選びたい
時給のことで、非常に衝撃を受けたことがあります。
巡回入浴の派遣の時の話です。私が仕事にだんだんと慣れて来たかなという時に、若くて、フレンドリーな看護師さんが他の会社からの派遣で頻繁にやってくるようになりました。
事業所への戻りが重なると、よく話しかけてきてくれて、雑談をしながらお互いの派遣会社への勤務報告書を書いていました。ある時、たまたま彼女の報告書が見えてしまい、私は愕然としました。時給が全然違う!!
私が巡回入浴でもらっていた時給は1400円。ところが、彼女の時給欄には1800円と書かれていたのです。
まさか時給400円の差があるなんて・・・。相当衝撃を受けました。8時間勤務ですから、日に3200円も差がついていたのです。
常勤やパートではこの時給の差は生まれません。派遣ならではのことだと思います。
色々な派遣会社から集まる職場の場合、他の派遣会社の時給が気になるところですが、ショックをうけることもあるのでご注意ください。
今思えば、彼女から派遣会社名を聞き出して、乗り換えてしまえばよかったのかもしれませんが、当時はそんなことを思いつかず、ショックを受けただけで終わってしまいました。
派遣の時給は?お給料は月収どのくらい?
最近は登録サイト上で時給を出していることがほとんどなので、もしかしたら以前よりはこの差は生まれにくくなっているのかもしれません。
ちなみに、クリニックは時給1,500円~1,800円、指導系のお仕事は時給1,600円~1,800円くらいいただいていたと記憶しています。
月収に関してですが、多い時の月収は派遣だけで10万は超えていました。
クリニックからも少しはお給料があったし、それなりには稼げたので、旦那さんの扶養に入ることはできませんでした。
しかも職場が何個もあったので分散されてしまい社会保険は適応されないので、自分で国民年金や健康保険料を納めなくてはならなかったです。確定申告にも行かないといけませんでした。
派遣会社などをいろいろ使い分けるのもいいのですが、このような面倒が出てくる可能性があるので、理解した上で登録を決めた方がいいと思います。
派遣看護師での生活 時給はいくらだったか
正社員の大学病院勤務から、派遣の道を選んだとき、一番不安だったのは、派遣社員の給与で生計が立てられるのかということでした。
派遣社員となれば、ボーナスもありませんし、残業もほとんどないので、時給×勤務時間×勤務日数(ひと月約20日)が基本になります。
看護師・保健師の派遣社員の時給は、都内であれば時給1,500円~が相場。もちろん、年齢や経歴等から時給2,500円くらいもらえるようになる可能性はあります。
交通費は派遣先から支給されることが多いですが、そうでない場合もあるので、派遣会社にきちんと確認しておく必要があります。
また、通常、半年くらいは年休ももらえないと思うので、健康維持に気をつけて、できるだけ欠勤にならないことが結構大事かもしれません。
未経験の産業保健で時給1,600円のスタート
当時の私の場合、まだ20代後半だったので、時給1,600円のスタートでした。
9時~18時までの勤務で1時間の昼休憩を引いた1日8時間勤務×勤務日数+交通費実費分が収入で、そこから雇用保険や健康保険料等が差し引かれ、手取りは25万円に届かないくらい。
都内で一人暮らし+ワンコ1匹の生活をしてましたから、正社員の時のようにちょっと贅沢な生活はできなくなりました。
ボーナスがないので貯金はなかなか増えず、大きな出費があると貯金を少し削ることもありました。
このままじゃまずいかな・・と思い、節約生活を開始。
残業がなくなって時間に余裕ができた分、外食やコンビニでの買物を減らし、自炊中心へ。昼食もお弁当を持参するようにしました。
節約にもなるし、料理の腕もそれなりに鍛えられ、ダイエットや美容にもいいしで一石二鳥以上。
買物をするときも、それが本当に必要なものなのが、きちんと吟味。
無駄な衣料品やコスメ、CDや本などの趣味に使うお金を節約すれば、ちょっとした出費があっても何とかなります。
それまでの生活がいかに無駄が多かったか反省。でも、これも派遣社員になったから分かったことの大きな1つです。
給与が減ってでも派遣を続ける理由
その後、いろんなところで派遣社員または紹介予定派遣を経て、結婚後の今は契約社員としての勤務を続けています。
最近また事情があって派遣社員に戻ることも検討しているのですが、これまでの経歴や現在いの年齢で査定すると、時給2,400円くらいの仕事が見つかりそうです。
その分、税金が増えてしまうので手取りはそれほど増えませんし、正社員だった頃のほうがやはり年収は多いのですが、それ以上に派遣社員には魅力があります。
残業がほとんどなく、時間に余裕がある分、夫や子どもと過ごす時間がもてるし、イライラして家族に八つ当たりすることもなく、夜勤をしなくなったので健康も維持しやすい。
自分が勉強したかったことに費やす時間も捻出できるし、とにかくいろんな意味で、派遣だからこそ得られる人生の余裕みたいなものがあります。
正社員でも派遣社員でもメリット・デメリットは双方にありますが、どちらのほうが精神的に安心できて、生活に潤いを持てるか。
デメリットが克服できるもので、メリットの方が大きいと思う方を選択すればいいんだと思いますね。