訪問入浴って聞いたことある方はいますか?私は派遣の仕事を始めてから訪問入浴の存在を知りました。
私以外にも、訪問入浴って何?って思う人も多いはず。今回は、訪問入浴の仕事についての体験談をお話したいと思います。
担当:えりんこ
訪問入浴ってどんな仕事?
大まかに言うと、自宅のお風呂に入れない人のためにお風呂を担いでいってそのお風呂に利用者さんをいれるお仕事です。
訪問入浴の看護師の主な役割は、入浴前後のバイタルチェック、着替え、褥瘡などの皮膚の観察、軟膏などの塗布です。
訪問入浴では、看護師1名の他にスタッフ2名の計3名のチームで行動します。
派遣先の会社によって違いますが、平均して6~8件のお宅を訪問します。多いときには10件のお宅をまわったこともありました。
実は私、派遣のお仕事を始めて、初めての仕事が訪問入浴だったのです。
派遣会社の担当の方に、マニュアルがあるから初めてでも大丈夫ですといわれ、時給も他の仕事よりも高かったことが魅力で始めましたが、実際にやってみると想像以上に大変な仕事でした・・・
訪問入浴のやりがいとは
訪問入浴のお仕事のやりがいは、利用者さんの皮膚状態が徐々に良くなっていくことを実感できたときと、それに伴って精神状態も良くなってきたかなと感じた時です。
利用者さんにはカルテが存在し、今までの経過を確認することが出来ます。前はこの部分に褥瘡があったけど良くなってきたとか、訪問入浴サービスを導入するまでに何ヶ月もお風呂に入れずに落屑や垢が多めにある方もたまにいるのですが、それが次第にきれいになってきたとか実感できるととても嬉しいです。
利用者ご本人やご家族にそう感じてもらえると尚更です。
また、お風呂って、私たちでもとても気持ちの良いものですよね。それを利用者さんに感じてもらえるととても嬉しくなりますし、何より利用者さんと仲良くなることで多くのことを知る機会にもなります。
なんといっても、相手は人生の先輩なのですから。
仕事がイマイチだったと感じたこと
一方で、イマイチだなと感じたことも沢山あります。
元々病院勤務だった私は、清拭や入浴の際はエプロンと手袋を装着して作業を行っていました。
学生時代の実習のときもそうだったのでそれが当たり前だと思っていた私ですが、訪問入浴の仕事を始めてみて驚きました。
訪問入浴では入浴時、素手で作業を行っていたんです。
たまに、入浴中も排泄してしまう方もいますし、皮膚状態が良くない方もいるので素手での作業に抵抗がありました。
それでも、訪問前後に手洗いは出来ますし次第に慣れてきました。
また、看護師の負担は軽くしてくれる会社が多いのですが、お風呂という重い荷物を3人で分担して4階や5階まで階段で上がることや、狭い部屋での作業では体力が消耗し、足腰に負担がかかることも多かったです。
訪問入浴の仕事の注意点
訪問入浴は、訪問するお宅によって大変さが変わってきます。ですが、それは自分でも選べません。
時期によっても大変さが違い、夏場は冷房のない暑い環境での作業が必要な場合もありますし、冬場は暖房がない環境での作業となる場合もあります。
訪問入浴会社によっても洗体の手順が異なってくるため、いくつかの会社を掛け持ちするのであれば手順が混ざってしまわないようにメモを残しておくと良いかもしれません。
また、移動や食事は車なので車酔いしやすい人は注意が必要です。
看護師で訪問入浴の仕事に向いている人
仕事内容としては、体力がある人ならこなせる仕事だと思います。様々なお宅へ上がらせていただくことになりますが、訪問先のお宅ごとに生活水準が異なってきます。
その点が特に気にならず、暑かったり寒かったりする環境での作業が苦痛でなければ問題ないと思います。
訪問入浴もサービスであり、利用者さんやご家族とのコミュニケーションが必要になります。話をすることが好きという方にはお勧めの仕事です。