ももたんです。今回は派遣で巡回入浴をした体験談についてお話していこうと思います。
担当:ももたん
巡回入浴の仕事内容
巡回入浴は1BOXカーに分解した1人分の湯船、お湯、お湯のポンプ、入浴剤などのお風呂の備品を積んで、ヘルパー2人、看護師1人の3人1組になり、1日に6~8件のお宅でお風呂を組み立てて、入浴をしてもらうサービスです。ご自宅のお風呂に介助で入れることもあります。
看護師の仕事としては、バイタルチェックをして、服を脱がせ、その間にもう2人 がお風呂のセッティングをして、お湯が溜まったら3人で抱き上げて、ストレッチャーに乗せて入浴。
お下は看護師が洗い、その他は手分けして洗います。
ストレッチャーからタオルでベッドに戻ったら、その後の着替え・じょく創処置・爪きり・ドライヤー等を看護師が行い、ヘルパーが片づけをして、家を出ます。
車の中ではヘルパーは1人がドライバーも行い、もう1人は後方確認などの補助、看護師は次のお宅までの間に記録を書きます。
次のお宅に着いたら、利用者さんの氏名・状態や注意事項を読み上げて、3人で共有してから訪問します。
とにかく体だけがきついです。看護師らしいことはバイタル測定と処置くらいでしょうか。真夏はクーラーの効く車に当たれるかどうかで雲泥の差が出ます。
私はクーラーなしの車に乗せられ、鼻血が出たこともあります。冬は逆。エアコンが効かないと、かじかむ手で記録を書くはめになります。
事業所によって、利用者の雰囲気がガラッと変わります。
すごく広い家ばかりでゆったりと回れる事業所もあれば、エレベーターなしの4階までお風呂を運んだり、玄関ホール以外にスペースがなくて玄関で無理やり入れたり、独居で手足拘束されている状態の利用者さんを入れたり1個1個が濃すぎる事業所や、件数が多すぎて1日8件を焦りながらいれないと間に合わない事業所など、いろいろです。
病院やクリニックと違って、患者さんの生活の中にこちらが入っていくので、各家によっていろいろ違いがあって面白いし、色々考えさせられることもあります。
ケアプランを立てて実行するにも時間も短くて踏み込めないこともほとんどなので、看護師としてはやりがいはあんまりないかもしれないけど、みなさん喜んでくださるし、仕事としてはとても意味のある、大事な仕事と思います。
巡回入浴に向いている人、注意点
まずは車に酔わない人。車に乗って降りての繰り返しですし、記録は走っている車内で書きますから、酔っていたら回りません。
そして、体力があること。力仕事はヘルパーさんが主ですが、看護師も結構がんばらないといけません。
着替えは1人でさせないといけないので、拘縮がある患者さんの更衣をスムーズにできることが必要なくらいです。
なので、ブランクがあって、医療行為は心配という人などにいい仕事だと思います。逆に、バリバリ働いていた人には内容が物足りないかなと思います。
ヘルパーさんもほとんどが無資格のアルバイトで、バンドマンや劇団員、警察官を目指す人など、別の顔を持っている方々がたくさん働いている感じの職場で社会勉強にもなりましたから、紹介されたら1度くらいは行ってみてもいいと思います。